【速報】菜々緒が組織を斬る『Miss デビル』 事とは何

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型破りな人事コンサルタント「人事の悪魔」こと椿眞子(菜々緒)が、大胆な手法で社内の問題を解決。『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』(日本テレビ系)は痛快なオフィスドラマだ。盗聴、盗撮は当たり前。解決のためなら手段を選ばない眞子は、保険会社「共亜火災保険」でその辣腕ぶりを発揮する。新入社員の斉藤博史(佐藤勝利)ら周囲は彼女に翻弄されるが、そのなかで問題の本質は何かに気付いてゆく。

 本作の企画は約5年前、若手が出したものがきっかけになった。「連ドラの題材として人事に目をつけたのが新鮮でした。タイトルも会社に勤めている人ならちょっとドキッとするはず」と話すのは日本テレビ・森雅弘プロデューサー(以下同)。
 「企画書を読んだ直後くらいの時期から、世の中でも日本人の働き方についていろいろ議論されるようになって、『働き方改革』という言葉を頻繁に見聞きするようになりました。今こそやるべき作品だと思いました」。とはいえ、決して堅苦しいだけの物語ではない。「眞子と博史の掛け合いが中盤あたりからテンポが良くなりますし、扱う題材も本格企業物というより、主に人間関係のトラブルです。会社という共通項で大勢の人が集まっている以上、その中にいる人の悩みの多くは人間関係にまつわることでしょうから」
 眞子は私生活が全く見えない人物。劇中には彼女にまつわる謎も多くちりばめられている。「オフィスドラマの体裁を取りつつ、サスペンスの要素も意識して加えています。眞子は毎回、かなり荒っぽいことをするのですが、なぜそこまでするのか、そもそもそういうことをするきっかけは何だったのか。そのへんの疑問が徐々に明かされていきます」
 眞子役の菜々緒は『サイレーン』(15年、フジテレビ系)で悪女役を鮮烈に演じ、評判を呼んだ。「企画書を読んで、眞子のビジュアルがパッと浮かびました。すらっと背が高くて、髪が長く、掘りも深い。さらにその瞳が美しい。演じる方を考えた時、どんどん菜々緒さんになっていった」
 菜々緒は「ダーティーな役を演じても透明感がある」と森氏。「菜々緒さんの悪役は下世話にならないので多くの人から支持を得るのだと思います。彼女自身に品があるので、怖さの中にどこか愛嬌(あいきょう)があり、役が膨らむ。悪役は人間の暗部を表現するので、善人役より人物像を掘り下げられるんです。結果、ドラマがさらに面白くなることにつながります」
 「猛烈に働くことが善」は過去の考え方。今は残業すら悪とみなされる――そんな時代だ。「眞子や人事というフィルターを通し、『会社とは何だ』ということだけでなく、『働くこと、仕事とは何だ』を問いかけられたら」と森氏は言う。「僕自身を振り返っても、仕事が人生の大半になっていて、働き方改革が叫ばれるなかで実際そういう人は多いはず。ドラマでは、そういうサラリーマンが首を切られる話も登場する予定です(笑)」。その落とし所を眞子はどうつけていくのだろうか。実に気になる。